フランスの医療保険

他国の医療保険の2つ目の例としてフランスをあげてみます。

フランスは日本と同じく国民皆保険制度を原則としており、患者には医師、そして病院等の医療機関を自由に選択することが可能です。また医師については、その収入は診療を行った報酬による出来高払い制で、病院に勤務する、もしくは自分で開業するという2つの形態を好きなように選ぶことができ、医療活動に対する制限が比較的少ないという特徴があります。

フランスには日本の国民健康保険に該当するような地域保険は存在しませんが、フランスの公的医療保険を担っている「被用者保険制度」には、国民の80%が加入しているといわれます。またこの被用者保険制度の対象にならない人のために、「自営業者保険制度」や「農業一般制度」等といったものが存在し、各職域によって実に多くの制度があります。

日本とフランスの医療保険を比べて一番違いが分かりやすいところは、医療費の支払いにおける部分です。日本では医療費を支払う際、その何割かを医療保険が負担してくれますが、フランスはそれとは違って、病院で医療費を払う際まず患者がその全額を払う必要があり、その後病院から交付される保険適用分の払い戻しを申請する書類を医療保険機関の事務所に送付することによって、決まった額が患者の元に払い戻しされるというシステムになっているのです。

この払い戻しされる額は医者に施された診察の内容によって異なり、一般的な治療では70%、薬剤の処方では65%、胃薬等の気休め用の薬の処方では35%といった風に決められています。