保険金不払い

前項までで、私たちの健康につきまとう不安に対して、様々な保障を用意してくれる保険会社をいくつか解説してきました。

ですがこれら保険会社が今までずっとクリーンな業務を行ってきたかといわれればそうではありません。中にはいくつか社会的な問題となる不祥事を起こしてしまっているところもあり、その中でも代表的な問題といえるのが、2005年に「明治安田生命保険」が行っていると発覚した「保険金不払い」です。

保険金不払いとはその名が示す通り、本来保険金を払うべき事態に対して特に理由も無く支払いを行わないことで、明治安田生命保険の場合は「告知義務違反」を利用して支払いを拒否したことで問題となりました。

これは、本来保険会社と契約を行う場合契約者は過去の病気や健康状態を告げる「告知義務」というのがあり、契約から2年の間にその義務を怠っていると分かった場合、保険会社は告知義務違反として契約を解除することができるのですが、明治安田生命保険の販売員は「2年を過ぎれば違反にならない」とそそのかして契約させ、その後契約者が保険金を請求しようとした時に公然と告知義務違反を突き付けて、保険金の支払いに応じなかったというものです。

これの発覚後、明治安田生命保険は国内の保険業者では最長となる2週間の業務停止処分を下され、さらに最終的に約15億円分もの保険金の不払いが露呈した結果、当時の社長、会長は辞任する羽目になりました。しかも事件はこれだけに留まらず、その後の調査の結果保険金不払いをしていた会社は最終的に26社、総額84億円分も確認され、保険業界全体の信用失墜を招く大事件にまで発展してしまったのです。