健康保険

日本において、公的医療保険に該当するものを総称して「健康保険」といいます。

しかし、私たちが通常健康保険といわれて連想するのは、会社員の人たちが加入する健康保険のことのほうが大半ではないかと思います。どちらも間違いではないのですが非常に紛らわしいため、後者のほうは「被用者保険」という呼ばれ方をすることがあります。

公的医療保険の項目でも解説した通り、1922年に「健康保険法」として制定されたのが日本で最初の健康保険で、当初は鉱山や工場で働いている肉体労働者と、年収が一定の額よりも少ない事務職員に適用の対象が限定されていて、それらの人々の家族ですら給付の対象には入っていませんでしたが、第二次世界大戦中にはその家族と、今まで対象になっていなかった事務職員にも適用されるように改正が行われました。

その後も幾度かに渡る改正があり、医療費がその患者の所得によって設定された「自己負担限度額」を超えてしまったとき、その超過した分を支給してもらえる「高額療養費支給制度」や、健康保険の適用者から徴収する保険料を、毎月支給される給料のみから算出するのではなく、ボーナス等も含めた年収から算出する「総報酬制」といった新しい制度が追加されていきました。

また適用者の自己負担額も何度か変更が行われ、5割から3割、1割と少なくなっていったと思いきや、1997年には2割に、そして2002年には3割に引き上げられ、現在一般の人は3割、70歳以上75歳未満の高齢者は2割とされています。また乳幼児の間までだった負担軽減措置は、義務教育就学前まで範囲が拡大されています。